異極鉱(Hemimorphite)

ケイ酸塩鉱物

腎臓状の異極鉱:金属酸化物の空隙にモコモコとした見た目で産する(福井県大野市下若生子)

褐鉄鉱中の異極鉱結晶:亜鉛酸化帯の褐鉄鉱中に透明感のある結晶が見られる(大分県宇目町木浦鉱山)

葡萄状の青い異極鉱:葡萄状の粒々が見られる。青い異極鉱は不純物等で稀に見られる(福井県大野市下若生子)

基本情報

  • 硬度:5.0
  • 比重:3.5
  • 組成:Zn₄(Si₂O₇)(OH)₂・H₂O
  • 劈開:(110)明瞭、(101)不明瞭、
  • 色:無色/白色/青色
  • 結晶系:斜方晶系
  • 共生鉱物:閃亜鉛鉱、菱亜鉛鉱

特徴

名前は斜方晶系異極晶族に属することから付いた。結晶は(010)に平行な板状で、ブドウ状、繊維状、粒状等の様々な外観を示す。別名、珪酸亜鉛鉱とも呼ばれる。一部の標本は蛍光を示す。

産地/産状

亜鉛鉱床の酸化帯に産出し、菱亜鉛鉱との外観上の区別は難しいが、菱亜鉛鉱は酸と反応して発砲する。

用途

亜鉛鉱石として利用される。菱亜鉛鉱を伴って産出する場合も多く、そのような亜鉛鉱石をGalmei(ガルマイ)やCalamine(カラミン)と呼ばれる。

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